MENU

発見
レポート
1

商人のまち河崎をレンタサイクルで巡ってみた!

 

伊勢の中心市街地を流れる勢田川沿いに位置する河崎。
江戸時代より川の水運を利用し、参宮客でにぎわう伊勢のまちへ物資を供給する“伊勢の台所(だいどこ)”として栄えた商人町です。

当時、船で運び込まれた物資は、川岸に立ち並ぶ蔵に直接荷揚げされ、陸地で大八車に積み直してから町内外へ届けられていたそうです。今もなお、その頃の伝統的な蔵が建ち並ぶ風景や、当時を伝える資料などが残り、地域の人たちに大切に守り継がれています。また、昔の商家の蔵や町家は、カフェやバルなどに改修され、静かにゆったりと過ごせる伊勢の穴場スポットになっています。

そんな河崎を散策する際に気を付けたいのが、この町ならではの道路事情です。例えば、メインの通りは一方通行なので、車で通りすぎてしまうとなかなか戻れず。また、「世古(せこ)」と呼ばれる車では通れない細い路地が数多くあるため、初めて訪れた方には、少し戸惑いがあるかもしれません。

そこで便利なのが、レンタサイクルです!
自転車なら細い道だってスイスイ。河崎ならではのレトロな風景や、ここで暮らす人々の息づかいが聞こえてきそうな生活道の探検が楽しめちゃいます。

レンタサイクルの貸し出しは、「伊勢河崎商人館」で受け付けをしています。この建物、元は「小川商店」という江戸時代中期から平成11年まで営業した老舗酒問屋で、平成13年に国の登録有形文化財に指定された歴史ある建物とのこと。修復整備を経て平成14年に「伊勢河崎商人館」として再生され、NPO法人伊勢河崎まちづくり衆により運営管理をされています。
江戸時代から残る蔵7棟と町家2棟からなり、母屋は河崎を代表する商家の和室と、京都の裏千家の写しの茶室があります。蔵の資料室には、河崎の歴史や日本最初の紙幣「山田羽書(やまだはがき)などが展示され、商家の暮らしぶりを知ることができます。また、川に面した蔵を活かしたお店には、手づくり小物や雑貨、アンティークショップがあり、商人蔵カフェも併設され、当時の風情を感じられます。

早速、爽やかなミントブルーの自転車をお借りしました!大きめのカゴが付いていて、荷物があっても安心。ハンドルには手元で操作しやすいグリップシフトの変速機が付いているので、自分の体力に合わせて調節できるのが嬉しいところ。
では準備を整え、河崎サイクリングにいってきまーす!

最初に訪れたのは、町のほぼ中央に位置する「河邊七種神社(かわべななくさじんじゃ)」。明治時代に河崎の数ある祭神を一カ所に合わせて祀り、氏神様として崇められています。

同じ境内に鎮座する「吉家稲荷神社(よしいえいなりじんじゃ)」は、2017年11月に20年に一度の御遷座が行われました。鮮やかな朱塗りの鳥居と、神使の狐が目をひきますね。

全長約1kmにわたる江戸時代の町並みが残る通りは、蛇行して流れる勢田川沿いに形成されているので緩やかなカーブになっていて、道の両側には黒塀の蔵や昔ながらの切妻妻入り造りの建物が続きます。

ふと自転車を止めて屋根に目をやると、各家の瓦に違いがあることに気づきました。屋根の頂には屋号や家紋が大きく見える鬼瓦が、その屋根の両隅を見てみると亀や蛙、波など細かな造りの飾り瓦が施されています。
これは「隅蓋(すみぶた)」と呼ばれ、水にまつわるモチーフを飾り付けることで火災除けの願いが込められているそうです。意匠が凝っていて、探して回るのも楽しいですね!

この通りには、うどん屋、秤屋、酒屋、八百屋など、昔ながらのお店が軒を連ねています。すると、“芋ようかん”と書かれた黄色いのぼりが立てられた和菓子店を発見。

伊勢土産「絲印煎餅」で有名な老舗和菓子店「播田屋」さんです。絲印煎餅は、明治38年に天皇陛下へ献上された由緒あるお菓子。薄く焼き上げたお煎餅の表面には絲印の印影が焼き付けてあり、小ぶりでほんのりとした甘みが特徴です。食べやすい個包装なので、友だちへの河崎土産はこれに決定!

河崎には昔ながらのお店のほかにも昔の建物をリノベーションしたお洒落な雑貨屋、カフェ、バル、居酒屋、イタリアンレストラン、ゲストハウスなどがあり、昼も夜も楽しめそうです!
再び伊勢河崎商人館方面に向かって、勢田川沿いの整備された遊歩道を進みます。遊歩道では、学生や散歩している人たちを見かけます。生活感のある雰囲気がとても落ち着きますね。

すると、「河崎 川の駅」という看板がついたレトロな建物に到着。しばらく川を眺めて写真を撮っていると、一隻の木造船がゆっくりと川に面した駅舎に停泊しました。“みずき”と書かれた旗がなびいています。

木造船の船頭さんにお話を伺ってみると、この「河崎 川の駅」は、100年以上前の醤油蔵を再生しており、川沿いのテラスは、その昔市内を入っていった路面電車の駅舎をモチーフにしたそう。そして、神社港・二軒茶屋・河崎の間を船頭さんのガイドで巡る定期便 木造船「みずき」を運航しているとのこと。ひと味違うお伊勢さん巡りができそうなので、ぜひ今度来たときは乗ってみたいなぁと思いました!

木造船みずきを横目に、さらに下流へ自転車を走らせます。そうすると、すぐのところに「なかむら珈房」という雰囲気の良い珈琲店を発見。ちょっとここでひと休みです。

実はこのお店、伊勢志摩サミットの配偶者プログラム昼食会で各国首脳夫人に珈琲を提供された、自家焙煎の珈琲豆専門店!店内はカフェスペースもあり、ハンドドリップで抽出してくれます。天気もいいし、テラス席でゆったりと珈琲タイムです。

気づけば、あっというまに夕方。伊勢河崎商人館に戻り、自転車の返却です。今回、全て回ることはできませんでしたが、初めてのレンタサイクルで充実した時間を過ごすことができました!

河崎は、昔と今がほどよく融合するエリア。不思議なほど、見事に溶け込んでいます。そして、立ち寄る先々で出会う地域の皆さんは本当に温かい人ばかり。
心に残る旅っていうのは、きっとこういうことなんだろうなぁ。
地元に住む人たちから見ると、勢田川や町並みを照らす美しい夕日も、きっと普段と変わらぬ光景なのでしょう。
でも、また来たくなる。
そんなところが、河崎の魅力なのかもしれません。

【レンタサイクル】

貸出場所 伊勢河崎商人館
料金 1日300円(9:30~17:00)
定休日 火曜日(祝祭日の場合は翌日休館)
お問い合わせ 0596-22-4810(伊勢河崎商人館)

【伊勢河崎商人館】

開館時間(展示室) 9:30~17:00 (商人蔵)10:00~17:00
入館料大人 300円
高校生・大学生 200円
小学生・中学生 100円
休館日 火曜日(祝祭日の場合は翌日休館)
お問い合わせ 0596-22-4810

【木造船「みずき」で巡る勢田川の船参宮】

運航期間 4月~11月の第1・3日曜日(定期便)
料金(周遊券)
神社港→二軒茶屋→河崎→神社港
大人 1,000円
小人 500円(3歳未満は無料)
(片道券)
神社港→二軒茶屋 400円
神社港→河崎 600円
二軒茶屋→河崎 300円

運航時間など、詳しくはNPO法人 神社みなとまち再生グループホームページ
http://www.kamiyasirominatomati.comをご覧ください。
貸切の場合はお電話にてご相談ください。
お問い合わせ 0596-36-3755(NPO法人 神社みなとまち再生グループ)

PageTop