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特集:伊勢市の文化財を見に行こう

「日本人の心のふるさと」と呼ばれる伊勢神宮がある伊勢市は、歴史的な価値があり魅力あふれる文化財が数多くあります。観光名所として有名な場所もあるので、伊勢観光の思い出作りにおすすめです。
伊勢市には観光名所やグルメスポットが数多くありますが、伊勢市の歴史ある文化財も見に行ってみてはいかがでしょうか。

おすすめの伊勢の文化財をご紹介!

この特集では伊勢市にある重要文化財・登録有形文化財に関する施設をご紹介します。
伊勢神宮が運営している図書館「神宮文庫」では文化財に関する貴重な資料が見られる他、河崎の歴史に触れられる「伊勢河崎商人館」、歓楽街古市の名残がある「麻吉旅館」など伊勢市にある文化財は見どころがたっぷりです。

神宮文庫

伊勢神宮が運営する神道学最大の宝庫「神宮文庫」

大正14年(1925年)現在の場所に開館された神宮文庫は、近鉄五十鈴川駅から徒歩15分の場所にあります。
神宮文庫は伊勢神宮が運営している図書館で、国史跡「旧林崎文庫」と「旧豊宮崎文庫」等に所蔵されていた図書を保管するため明治39年(1906年)に設立されました。
神宮や神道・国の歴史に関する貴重な和書が、通常の図書館とは異なる11の特殊な分類で分けられて収められています。
書庫には国宝である「玉篇巻第廿二」や重要文化財に指定されている「古事記上巻」等があります。
「神道学最大の宝庫」と呼ばれる神宮文庫は入館無料で、木~土曜日は一般利用が可能となっています。
図書の永久保管のため一部の貴重本や特殊本は閲覧に制限がありますが、蔵書は事前に申請すれば閲覧できます。

施設名神宮文庫
住所三重県伊勢市神田久志本町1711
電話0596-22-2737
営業時間9:00~16:00
定休日日曜、祝日、12月29日~1月7日(月・火・水曜日は閲覧事務停止)
料金入館無料

賓日館

明治20年に建てられた宿泊施設「賓日館」

二見町にある賓日館は、伊勢神宮に参拝する賓客のための宿泊施設として明治20年に建設されました。
現在は宿泊施設ではありませんが、かつては皇族や各界の著名人にも利用されていた歴史ある施設です。
当時の一流の建築家が建設しており、明治期から昭和前期の建築技術が結集している近代的和風建築の価値が高い本館、華やかな意匠の大広間棟、土蔵が国から重要文化財に指定されています。

国指定名勝二見浦の一部でもある回遊式庭園にも、高度な建築技術が使用されており、洗練された美しさがあります。
現在は資料館として開放されており、能舞台がある120畳の大広間、皇族が宿泊したことのある「御殿の間」などが見学できます。
時期によってはひな祭り等の期間限定のイベントが館内で開催されています。またコンサートやライブでの利用、賓日館のロケーションを利用した写真撮影等を受け付けております。

施設名賓日館
住所三重県伊勢市二見町茶屋566-2
電話0596-43-2003
営業時間9:00~16:30(最終入館)
定休日火曜
(祝日の場合はその翌日)
料金入館料
大人 310円
小人(小・中・高) 150円

金剛證寺

伊勢神宮の鬼門を守る寺院「金剛證寺」

朝熊岳山頂にある金剛證寺は、空海ともゆかりがある伊勢神宮の鬼門を守るお寺です。
当時のままの形式や装飾を維持している本堂と石橋「極楽橋」が、文化的価値が非常に高く重要文化財に指定されています。
伊勢音頭の一節には「お伊勢のかへりに朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参宮」とあり、神宮参拝の後に金剛證寺に参拝する習わしがありました。

毎年6月下旬に開山忌があり、開山堂で法要が行われています。
御本尊の福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくうぞうだいぼさつ)は日本三大虚空蔵菩薩の一つで、20年に一度、伊勢神宮遷宮の翌年に御開帳されます。
伊勢には「岳参り(地域信仰の一つで、朝熊山にお参りに行くこと)」という風習があり、奥の院に通じている参道の両側には巨大な卒塔婆が並んでいます。

施設名朝熊岳金剛證寺
住所三重県伊勢市朝熊町548
電話0596-22-1710
営業時間本堂拝観時間 9:00~15:45
定休日無し

神宮祭主職舎本館(旧慶光院客殿)

旧慶光院の客殿「神宮祭主職舎本館」

おはらい町通り沿いにある神宮祭主職舎本館(旧慶光院客殿)は、室町時代に創建されたと伝わる旧慶光院の客殿で、明治初期に廃寺になった後は神宮司庁の庁舎にもなりました。
現代も残る貴重な江戸前期の建築であり、主殿造の遺構として貴重であることから、建物全体が重要文化財に指定されています。

普段は門越しからしか見学できず内部は非公開となっています。毎年11月3日に本館の一部が公開されますが、写真撮影等は制限されています。

施設名神宮祭主職舎本館(旧慶光院客殿)
住所三重県伊勢市宇治浦田1丁目1-29
電話0596-24-1111(神宮司庁)

伊勢河崎商人館

河崎の歴史を感じられる蔵と町家「伊勢河崎商人館」

老舗元酒問屋「小川酒店」を伊勢市が修復整備した施設が伊勢河崎商人館です。
伊勢河崎商人館のある河崎は、江戸時代からお伊勢まいりの方の物資を供給する問屋街として栄えており「伊勢の台所」と呼ばれていました。

伊勢河崎商人館の7棟の蔵と2棟の町家は国の登録有形文化財で当時の蔵や母屋、茶室などを見学でき、古文書や日本最古の紙幣「山田羽書」などが展示されています。

小川酒店では明治42年から昭和50年までサイダーを製造しており、当時の濾過(ろか)施設もあります。
またこのサイダーを復刻した「エスサイダー」も販売されています。

施設名伊勢河崎商人館
住所三重県伊勢市河崎2丁目25-32
電話0596-22-4810
営業時間9:30~17:00
定休日火曜
(祝日の場合はその翌日)
料金入館料大人350円
大・高学生200円
中・小学生100円

近鉄宇治山田駅本屋

「近鉄宇治山田駅本屋」

クリーム色のタイルの外壁が特徴的な近鉄宇治山田駅は、参宮急行電鉄(近鉄の前身の鉄道会社)の終着駅として建設されました。

テラコッタ(焼いた土のような色の粘土)やスペイン瓦を使用したスペイン風の建物は2001年に国の登録有形文化財に登録されており、1999年に「中部の駅百選」に選ばれました。

壁面にも装飾が施されており、非常に凝ったデザインです。

施設名近鉄宇治山田駅
住所三重県伊勢市岩渕2丁目1

麻吉旅館

現代に残る遊郭建築の旅館「麻吉旅館」

伊勢神宮外宮と内宮の間にある麻吉旅館は創業200有余年の老舗旅館です。
かつて周辺は歓楽街「古市」として賑わっており、伊勢神宮参拝を終えた人々が「直会(なおらい)」の意味も含めこの文化の中心地を訪れていました。

麻吉旅館は3階建ての本館、下層の土蔵と最上階の聚遠楼で4階に入り口がある独特な5層構造となっています。
本館、土蔵、最上階の聚遠楼、「議会政治の父」と呼ばれていた尾崎咢堂が書斎として使用していた名月・雪香之間、旅館前蔵が登録有形文化財に登録されています。

現在でも施設の宿泊は可能で、下層の土蔵は宿泊者専用の資料館となっており当時の雑貨類が展示されています。

施設名麻吉旅館
住所三重県伊勢市中之町109-3
電話0596-22-4101
営業時間チェックイン16:00~21:00
チェックアウト10:00
定休日不定休

麻野館

明治26年に創建された老舗旅館「麻野館」

1893年創業の麻野館は二見海岸沿いにある現在も宿泊は可能な老舗旅館です。
明治時代から戦前までの神宮参拝や伊勢観光の歴史の変遷を表す点が評価され、建物左側部分の旧「玄関棟」、玄関棟の奥に位置する「広間棟」、「土蔵」が登録有形文化財に登録されています。
伝統ある木造建築は明治時代の面影を色濃く残しており、風情と歴史を感じながら寛ぐことができます。

本館の客室は海側と街側、各部屋ごとにコンセプトが異なる内装です。
また、80畳の大広間がある「広間棟」は、建具や欄間などに精微な細工が施されています。
文化財である広間棟と土蔵は宿泊者の方のみとなりますが、旧玄関棟は通りから建物を見ることができます。

本館のすぐ近くには素泊まり・団体客がメインの「別館いろは」が建っています。最寄りのJR二見浦駅からは無料の送迎バスが出ています(要事前連絡)。

施設名麻野館
住所三重県伊勢市二見町茶屋537-10
電話0596-43-2014
営業時間チェックイン15:00
チェックアウト10:00
定休日無し

星出館

伊勢神宮や河崎観光の拠点になるレトロな旅館「星出館」

星出館は1926年に創業された河崎にある昭和レトロな小宿で「伊勢の台所」河崎の町を観光する拠点におすすめの宿です。
星出館の主屋と塀は、現代まで残っている昭和初期の宿として登録有形文化財に登録されています。主屋は雁行型(雁の群れのように前後をずらして建てる方式)で建てられており、玄関は唐破風屋根(日本特有の頭部に丸みをつけた屋根)で存在感のある造りです。

昭和モダンの趣のある宿は、現在でも国内外の多くの観光客が訪れています。2階からは風情のある中庭を眺めることができます。中庭には「水琴窟(手水鉢の近くの地中に水滴を落として音を反響させる仕掛け)」もあり、リラクゼーション効果のある水滴の音に癒されます。

施設名星出館
住所三重県伊勢市河崎2丁目15-2
電話0596-28-2377
営業時間チェックイン16:00~21:00、チェックアウト10:00
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